Tea for one
母との生活を始めて3日目のことだった
母と口論した
もともと気が強く、頑固な人ではあったが
年老いて頑固さに磨きがかかった
思い込んだことが違っていても
そのことを認めることが下手になった
勘違いは誰にでもあることだし
伯母のことで動揺もしている時のことでもあったし
当初、目をつむって見守ったけれど
実の娘だからこそ言えること
娘にしか言えないこともあると思い
モノ申した
追い込むつもりなどなかったが
本当のこと、彼女が勘違いしていることを納得させるために
真実を明らかにする動かぬ証拠を突き付けて話を進めた
さすがに認めざるを得ない
ところが、次の瞬間
「自分がすべて正しいと思って、自分の思い通りにしようしないで」
「昔から一度言おうと思ってたのよ。 自分だけが正しく、
なんでもできると自信に満ちた態度であれこれ取り仕切るから
皆(母、従姉、弟嫁のことらしい)口がはさめなくなるの!!
貴女を相手にすると、皆黙るしかないの」
母は反撃に出てpakawaに食ってかかった
ハッとして、ドキッとした
自信に満ちて、、、って、誰のこと?
私はいつだって自分に自信が持てずに苦しんできたのに
それでも何とかしなければ、、、と頑張り続けているだけなのに
母や伯母のことまで本当によくやってくれる義理の妹に感謝して
できる限りの協力はしてきたが
主導権は全て彼女に預けてきた
母、小姑、嫁 三人の女は何の問題もなくやってきたはずなのに
なんだかワケがわからなくなり 悲しすぎてボーっとしてしまった
しばらく母に好きなだけ言わせてみた
最初こそ興奮気味であったが
少しずつ落ち着いてきた母の口調は変わり
言っていることは転じて
「貴女が皆に気を使いながら余分なことを皆に言わないようにしているのは
わかるけれど、貴女みたいにきちんと仕切って
指示を出してくれる人がいなければダメなの」と言い出していた
はぁ???
おいおい、さっきまでの物言いは何だったの???
でも、興奮気味の母を見ながら反省した
同じことを何度も繰り返し言う母
理解力が落ち、まどろっこしい母
何もかも不器用になっていく母
そんな母を相手に
知らず知らずのうちに相手の気持ちも考えず
たしなめるような事ばかりを言っていたのかもしれない
言わずとも、どこか上からの目線に立っていたのかもしれない
そんな自分を反省するきっかけになった
それきり母とは普通に戻っている
お互いに以前と何も変わりなく過ごしている
今日、久しぶりに自分の家に寄った
郵便物を取りに帰るだけになっていたけれど
今日は自分のためだけに淹れたコーヒーを飲みながら
一人だけの時間を2~3時間、ゆっくりとした気分で過ごした
たぶん母も同じように自分だけのためにお茶を淹れて
この時間を過ごしているのだろうなぁ、、、と思い
苦笑がもれてしまった
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