伯母のこと

高血糖による意識障害で病院に搬送された伯母は 

1週間の点滴治療を終えて 

併発していた誤嚥性肺炎の症状は落ち着いたものの 

再開したインスリン注射では血糖値が相変わらず安定せず 

入院中の今も低血糖による意識障害を2度ほど繰り返している 


今回の入院の直接の原因になった高血糖の症状は 

どうやら彼女が注射をし忘れたことによるものらしい 

老人性の認知症中期と診断されて1年が過ぎる伯母ではあるが 

糖尿病の注射を忘れたのはこれが初めてだった 


これまで何十年と自己管理してきた注射や服用薬にも 

いよいよ影響が出始めたということだ 


長年のインスリン投与にも安定しない症状に加えてのことなので 

今後、帰宅しても自己や家族による体調管理はこれ以上無理だろうという 

医師の判断に我々周囲の者も同意せざるを得ない状況がやってきた 


伴侶も子供も持たず生涯独身を通した伯母は 

長年、裁判所で書記官の仕事を勤め上げた 

少々変わり者の伯母は、若い頃から人付き合いが得意ではなかった 


同居していた祖母もすぐ下の妹(彼女もまた生涯独身だった)も他界し 

本来なら10年ほど前から一人暮らしを余儀なくされたものの 

見かねたpakawa母がpakawa弟夫婦の協力に支えられて 

自宅と自宅近くにある伯母の家を行ったり来たりで面倒をみるようになり 

この何年かは同居同然の暮らしを続けてきた 


もちろん弟家族もpakawaもできる限りの協力体制であったものの 

老々介護もいいところだった 

その母も今年の夏には83歳になる 


今、一番寂しいのは母ではあるが 

母と暮らしているこの2週間 

母が少しだけホッとしているのがわかる 


介護とはきれいごとで済むことではない 

直に母自身の介護に関する問題も起こるだろうし 

もう少しすれば、私自身が介護される側になるのだ 


貧乏バツイチpakawaの明日への見通しは明るいものではない 

どうしたら周囲に少しでも迷惑をかけずに暮らしていかれるのか 

不安ばかり残るけれど、そんなことばかり考えて暮らすわけにもいかない現状 


 「なるようになるさ」と気楽であった若かりし頃が懐かしい 

さらには 

「なるようになるさ」としか生きられていない今が恐ろしい 


 本業を終えて今日も母のところに帰った 

食事を用意してくれていた 


 ありがたい                 



6年目の3月11日に

pakawaの反省部屋

バツイチ独身貧乏シニアの日々徒然

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